平成30年行政書士実態調査集計結果をどう見るか

行政書士実態調査から見えて来る売上の実態

行政書士実態調査とは

日本行政10月号に「平成30年行政書士実態調査集計結果について」という記事が掲載されました。
この調査は、今年5月1日から6月11日まで、日行連(日本行政書士会連合会)会員サイト上のWebアンケートという形で実施されたもので、回答数は、平成30年4月1日現在の日行連会員46,915名に対し、4,338名(Fax回答3,434、Web回答904)と、全体の9.2%ということです。
参考までに、性別は男性85.7%、女性13.6%、未回答0.7%です。

調査項目は次の通りです。

  1. 年齢構成
  2. 業務歴
  3. 職業属性・他資格兼業
  4. 行政書士登録資格
  5. 補助者・人数
  6. 従業員・人数
  7. 事務所の形態
  8. 取扱業務
  9. 年間売上高
  10. 公共的役職・所属機関
  11. 議員等
  12. 行政書士賠償責任保険・請求の有無

これに加え、犯罪収益移転防止法に基づく行政書士の業務に関する調査項目が5項目あります。

 

年間売上高は5年前と変わらず

この調査で注目を浴びるのは「年間売上高」で、Facebookやブログ等で言及する行政書士さんもいました。
今回は平成25年の調査結果との比較が掲載されていますが、さほど変化はありませんでした。

<年間売上高>

売上高 H30 H25
500万未満 78.7% 78.0%
1000万未満 11.3% 11.4%
2000万未満 5.3% 5.0%
3000万未満 1.8% 1.9%
4000万未満 0.8% 0.9%
5000万未満 0.5% 0.6%
1億未満 0.8% 0.7%
1億以上 0.3% 0.3%
未回答 0.4% 1.2%

 

未回答を誤差と考えると、今回の調査で「行政書士の90%が年間売上1000万未満」ということが分かります。
年間売上、つまり「年商1000万円」を目標とするのは、この業界ではそれなりに意味があることだと言えそうです。

しかし、実はこの数字だけ見ても、実態は見えてこないのです。

 

注目したい数字は他にもある

ついつい目が行く「年間売上高」ですが、これを見て行政書士の売上の低さに落胆してはいけません。
次の数字もあわせて見て行きましょう。

<年齢構成>
61歳以上 55.5%
61~70 35.6%
71以上 19.9%

<業務歴>
20年以上 28.2%

<職業属性>
行政書士専業 52.0%
※他資格兼業47.0% 未回答1.0%
※弁護士・弁理士・公認会計士・税理士の登録は28.7%

<行政書士登録資格>
行政書士試験合格 68.5%
※弁護士・弁理士・公認会計士・税理士 14.1%
※行政事務 15.5% (未回答 1.9%)

いかがでしょうか?ここから何か見えて来ませんか?
全体の2割が70代以上で、約3割が20年以上のベテランで、行政書士専業が全体の半分しかいない。
しかも、行政書士試験に合格して行政書士になってる人が、7割いないわけです。

70代以上の方は年金をもらっているでしょうし、他資格兼業の方は、行政書士としての売上は、当然専業よりも少なくなります。

他資格兼業のうち、登録だけで出来る弁護士・弁理士・公認会計士・税理士3割近くいますし、司法書士・社労士を併せると、他資格兼業47%のうち半数以上です。(51.4%)
行政書士としての売上なんて、オマケ程度かもしれません。

結局、こういう属性の人たちが、行政書士全体の売上高を下げていることは間違いありません。
もちろん、業界の売上高を下げようとしているわけではなくて、必然的にそうなってしまうだけです。

ここから想像するのは、行政書士で食べて行こう!という人は、全体の5割、いや、もしかすると4割いないかもしれない、ということです。

 

年商1000万は実は難しくない?

私たちがもし「行政書士で食べて行こう!!」と決めているのであれば、年商1000万は決して難しい数字ではないはずです。
実際、上の数字から考えると、「行政書士で食べて行こう!!」と決めている人の5人に1人、いや、4人に1人は年商1000万を超えているのかもしれません。

「行政書士で食べて行こう!!」と決めていても、その目標が年商1000万とは限りません。
年商990万くらいに抑えて、消費税を払わない方法をとる人もいるでしょう。

年商はあくまでも売上ですから、利益で考えると、年商1000万よりも年商800万の方が多い場合もあります。
何を目標にするかにもよりますが、いずれにしても、「行政書士は食えない」は間違いです。
行政書士は、食べて行こう!!と決めれば、食べて行ける資格です。
データ全体を見て行くと、よく分かりますね。

行政書士の年商1,000万が思っているほど難しくない件 という記事でも書きましたが、年商1,000万円は、決して雲の上の数字ではありません。
3年かけて、計画的に進めて行けば、到達できる数字です。
残念なのは、その方法が公開されないことです。

私自身、経営もマーケティングも実務も、何もわからないまま開業したため、年商1,000万を達成するまでに、大変な思いをしました。
だからこそ、それまでの軌跡はすべて公開したいと思っています。

ショッシーオンラインの中では、できる限り詳細をお伝えしていますので、ぜひ活用いただけると嬉しいです。
また、著書の中でも具体的にまとめましたので、よろしければご覧ください。

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